この記事は、高級シャンパンであるドン・ペリニヨンの特別な地位と魅力を紹介しています。ドン・ペリニヨンの歴史、製造過程、そしてその独特なバリエーションについて詳しく解説し、なぜこのシャンパンが世界中の高級クラブや重要な社交場で選ばれるのかを説明しています。また、アーティストや有名ブランドとのコラボレーションを通じて、ドン・ペリニヨンがどのようにしてその文化的アイコンとしての地位を確立していることも強調されています。
富裕層に好まれるシャンパンの1つにドンペリがある
まずは、銀座の超一流有名会員制高級クラブで実際にあったワンシーンをご紹介させてください。
上品なホステスさんが笑顔で話します
「今日は何か特別な飲み物を楽しみたい気分ですね。」
(ちょっとしょんぼりしていそうだが、だがなぜか目はニヤけている…)
洗練された紳士が応じます
「何かご希望はありますか?」
(意地悪そうに細目で、その女性をチラリと見すえ、だがしかし口元はニヤけている…)
上品なホステスさんが答えます
「シャンパンがいいですね、特にドン・ペリニヨンを。」
(白い歯を輝かせながら…口角が上がるのを隠しとおせそうにない…)
洗練された紳士が微笑みます
「素晴らしい選択ですね。では、お楽しみに。」
(嬉しくてたまらない)
となれば、それは間違いなく白金に輝く数百億もの泡達が織成す成功を象徴する飲み物。
それこそは「シャンパン」であろう。そのシャンパンこそは、人を笑顔にする誠の奇跡をもつと言われ、その王道ともいうべきシャンパンの1つとして ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon) が挙げられよう。
太陽系を周回する地球という星で最も愛されるシャンパンの1つに数えられるドン・ペリニヨン(Dom Pérignon)。そのドン・ペリニヨン(Dom Pérignon)は、ここ銀座の高級店、銀座の会員制高級クラブでも経済的に超越した紳士達によって今宵、惜しげもなく抜かれていくのである。
そして、なぜシャンパンが入ると会員制高級クラブで働く女性達は、思わず沸き起こる嬉しい表情を隠しとおせなくなるのか。よもや、ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon)が主役なのか。それとも、経済的に超越した紳士達が主役なのか。はたまた、そこで働く女性の皆様なのか。誰が主役かは、貴女がご自身の瞳で目撃することをオススメしておくとして…。
ドンペリ
(Dom Pérignon)とは
ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon)、略してドンペリは、世界中で愛されている有名なシャンパンの銘柄です。
さまざまなシーンの中でロケーションを選ぶことなく飲まれ続け、繁華街の会員制高級クラブを始めとする名だたる高級店でも抜群の存在感を放ち、ドンペリはシャンパンの中でも特に人気で価格も味も格別とされるほど。盾のフォルムをしたラベルが特徴的で、アーティストなどとコラボレーションをした場合にはその盾を活かした素敵なデザインがお披露目されています。
LVMHグループ
(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)
のシャンパン
ドンペリはLVMHグループ(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)のシャンパンで、他に代表的なシャンパンといえばモエ・エ・シャンドン、クリュッグ、ヴーヴ・クリコがあり、これら3銘柄は世界的に非常に有名であることで知られています。300年以上の歴史を持つドンペリは、高級シャンパンの代名詞といっても過言ではないほどの知名度を手にしたのです。
当ページのドンペリを含む画像は、LVMHグループ出展、または撮影、又はライセンス済みとなります。
モエ・エ・シャンドン
Moët & Chandon
ドンペリを販売しているのは、フランスのモエ・エ・シャンドン社で、LVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)グループに属しています。1743年に設立され、270年以上も続く歴史のあるメーカーです。ドンペリは一定の醸造過程を経たらすぐに販売されるのではなく、醸造責任者によって世に出すかどうかを判断されるといわれています。現在の醸造責任者はヴァンサン・シャプロンさんで、2019年から担当しており、彼によってドンペリは最終的な味がブレンドされ調整されています。
ドンペリの誕生
「ドン・ペリニヨン」という正式名称で本格的に世に流通し始めたのが1936年頃と言われ、当時にモエ・エ・シャンドン社が、ピエール・ペリニヨン(ドン・ペリニヨン)が生涯をかけたブドウ畑とそのシャンパンを保管している修道院を買い取ったことで、正式に「ドン・ペリニヨン」の商標権を獲得し、徐々に有名になっていきました。実際の歴史は300年以上になり、生みの親であるピエール・ペリニヨンが1670年頃に、偶然シャンパンを誕生させてしまったのが始まりでした。当時、彼は酒庫係としてミサに使うワインを管理している中で、あるときワインを発酵させている間に、そのワインが発泡酒になったことを発見したのでした。
当時は、キリスト教の一派であるベネディクト会に所属しており、キリスト教ではとても大切なワインの管理を任されていたのがドン・ペリニヨンというわけです。誕生そのものだけでなく、彼はそのシャンパンを管理する技術の開発なども行ったとされており、今でも彼の伝説は語り継がれることになりました。ドン・ペリニヨンは、修道士の名前からきている商標だったのですが、その修道士というのがシャンパンの父「ピエール・ペリニヨン」ドン・ペリニヨンその人なのです。オーヴィレール修道院は、現在も当時と同じくドンペリの貯蔵所になっています。
ドンペリの製造
フランスのシャンパーニュ地方で製造された発泡酒のみが、シャンパンと名乗ることを許される、このドンペリですが毎年誕生できるのではなく、収穫したブドウの質が高かった年にのみ製造されます。その製造には長い年月がかかり、8年以上は地下で熟成した後に出荷されるので、ドンペリは、かなりのコストがかけられて製造されるシャンパンなのです。だからこそドンペリはかなりの高価格帯となります。
ところで、ブドウの品種はピノノワールとシャルドネ。この2種を丁寧にブレンドして作られており、程よい爽やかさと甘みが魅力の1つとなっています。
ピノノワールは
赤ワイン用のブドウの品種で、透明感がある綺麗なルビー色で、このピノノワールを使うことで、ベリー系の甘みを感じられるのです。
シャルドネは
白ワイン用のブドウの品種で、濃い香りとすっきりした味わいでありつつも、芳醇な味わいが美味しいです。
この2つを組み合わせることで、果実感が強く感じられ、甘さとキリっと引き締まった感じのバランス良い1本が生まれるのです。ドンペリには質の高いブドウのみを使用するため、ブドウ畑も厳選に厳選を重ねられた区画のみを使用するこだわりようなのです。
ドンペリの種類と特徴
ドンペリにはいくつかの種類があり、その種類によって世に出るまでの熟成期間も価格も変わります。むろんクオリティは全て高いことをお約束致しましょう。味わいなどは熟成期間によって特徴が変化するので、数種の風味や味わいを知るほどのドンペリ通になってくると、貴女も相手の好みを聞いて的確にチョイスできるようになるでしょう。
ドン・ペリニヨン ヴィンテージ
(ドンペリ白)
このシャンパンが最も見かける頻度が高い、ポピュラーなドンペリです。
熟成期間も8年間で、ドンペリの中では短い期間で世に出されます。世界中の多くの人達から愛されており、ドンペリのこだわり抜かれた技術の粋がこれでもかというほどに詰め込まれた1本です。ドンペリは3度の熟成期間があり、これは1度目の熟成を経て販売されます。味わいとしては、爽やかさとナッツ感が程よいバランスで感じられ、フレッシュな味わいが好みの方は、ヴィンテージから始めると良いでしょう。
ドン・ペリニヨン ルミナス
(ドンペリ白)
ルミナス(発光・光り輝くこと)という名前だけあって、ラベルが光り輝きます。
底にスイッチがついており、そこで光のオンとオフが可能です。暗い中でも映えますので目を引くこと間違いなしです。中身はヴィンテージと一緒なのではありますが、ラベルに手が込んでいるにも関わらずヴィンテージとそれほど変わらない値段で販売されています。
ドン・ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ
(ドンペリピンク)
熟成期間が10年以上となり、ヴィンテージよりも2年長いのがロゼです。シャンパン自体の色がピンク色なので、写真に撮っても、とても可愛いですね。味わいとしては、ヴィンテージよりもロゼ ヴィンテージの方が果実感やジューシーさを感じられるでしょう。ヴィンテージよりも味に深みがあって複雑なので、ヴィンテージを飲んでみて少し物足りなさを感じた場合にはロゼはいかがでしょうか。
ドン・ペリニヨン エノテーク
16年ほどの熟成期間を経たドンペリです。現在では生産されていないため、本数は減る一方です。そのため、もし出会えたらそれは運命!貴重な機会を逃さないようにしましょう。味わいとしては、香り高い果実をかじったようなジューシー感と、スパイシーさのバランスが良く、値段相応の贅沢な味わいです。
ドン・ペリニヨン P2
(ブラック)
2度目の熟成を経たものが、ドンペリのP2です。ヴィンテージよりも1段階熟成が進んでいるのですが、その熟成にかかる期間がなんと16年間。今は作られていないエノテークの代替わり品のような1本です。白が基本ですが、ロゼも少々生産されており、味わいとしても、エノテークに似た雰囲気を感じます。
希少性高いドンペリ
以下に紹介するドンペリは、生産本数が少なかったり、何かの記念やコラボレーションとして期間・本数限定で出回っている数自体がとても少ないものです。そのため、お目にかかれることはほとんどなく、一度見逃してしまうともう二度と自分のグラスにつがれることはないシャンパンかもしれません。
ドン・ペリニヨン ダイアナ
ダイアナ妃の生まれ年の1961年物で、1981年のチャールズ皇太子との結婚式の記念品として用意されました。100万円を超える価格で取引されていたのですが、今の取引価格は桁すら変わってかなり高騰しています。
ドン・ペリニヨン レゼルヴ ドゥ ラベイ
(ドンペリゴールド)
幻のシャンパンとも呼ばれ、希少価値が大変高いです。20年程の熟成期間を経てから世に出されるので、ほとんどお目にかかれません。ちなみに、ドゥ・ラベイとは修道院という意味です。エノテークと同様、現在では生産されていないため、本数は減る一方ですので大変希少です。
ドン・ペリニヨン P3
(上位ブラック)
3度目の熟成を経たものが、ドンペリのP3です。3段階目の熟成を終えるためには、25年以上もかかります。熟成期間が長くなるとコストもかかりますし、その希少性からもかなり高価格になります。
熟成期間が長いので、味わいとしては、香りがかなり強く感じられながら、まろやかで深みのある芳醇さを体験できるはずです。
ドン・ペリニヨン
アーティスト・シリーズ
ドンペリは世界中のアーティストとコラボレーションをして、特別なデザインで商品を販売することがあります。
ミハエル・リーデル
ドイツのアーティストで、ポップアートやアプロプリエーションアートなどを手掛けており、国境を越えて活躍されています。彼が手掛けたボトルは通常販売されましたが、彼自身のアート作品として、25個限定の大理石に入ったP2も存在しています。どちらもスタイリッシュな見た目で、ドンペリの高級さをさらにアップさせてくれます。
吉岡徳仁
有名デザイナーである三宅一生さんのもとでデザインを学んだアーティストで、日本だけでなく国際的にも有名な賞を多数受賞しています。有名ブランドであるカルティエやスワロフスキー、ルイヴィトン、エルメスなどの家具等のデザインなども手掛けており、彼のデザインは世界中で愛されています。彼とコラボレーションしたドンペリは光をテーマにしており、表面の加工により色のスペクトルが出現し、綺麗に輝きます。
他にも数々のアーティストとのコラボレーションがあり、期間限定などの種類も存在しています。
ドンペリの人気の秘密
ドンペリのいくつかある人気の秘密は、何といってもその味わいであることは間違いないでしょう。独特な風味があるわけではなく飲みやすく、癖があるような突出した部分はないとされています。だからこそ、その癖のない味わいが、多くの人に愛される秘密なのだとか。それがドン・ペリニヨンというブランド力となったのです。
そして、高級飲食店に限らずですが、多くの飲食店でラインナップされている確率が高く、どのお店でも高級シャンパンとしての地位を確立しており、「数々のお店で扱われている」ということから「今在庫を切らしていまして・・・」というような残念な思いにはりにくいのではないでしょうか。
万一にも在庫がなければ、酒屋が配達してくれるでしょうし、加えて、ドンペリは高級シャンパンの部類の中では、流通本数が比較的多く、そのため「飲みたい」「飲ませてあげたい」という市場の期待に応えることのできるシャンパンだと言えるでしょう。
つまり、高級店に限らず必ず在庫しておきたいシャンパンは?と問われればとドンペリというわけなのです。一般的な市販価格も高価格帯なので、贈りものとしても最高の逸品となるはずですし、大切なイベント時の素敵なひとときを飾ってくれる…どんなロケーションにも似合ってしまうシャンパンなのです。
ドンペリが登場する芸術作品
ドンペリはいくつもの映画などの芸術作品にも登場します。例えば、「007」シリーズの主人公であるジェームス・ボンドはドンペリを好んで飲んでいます。なんと007シリーズの第一作から登場しているのですから!ジェームス・ボンドといえば多くの男性の憧れでもあり、お金があったら体験したいようなことをする男なので、彼の人気に比例するようにドンペリの人気も上がっていきました。他にも、オードリーヘップバーンが出演している「How to Steal a Million(おしゃれ泥棒)」にも登場しています。
出展 https://www.mhdkk.com/brands/dom_perignon/7644
レディー・ガガ
コラボレーション
近年ではレディー・ガガさんとのコラボレーションが有名です。動画の公開や限定ボトルの販売などもされ、その売り上げは彼女が運営しているチャリティ団体「ボーン・ディス・ウェイ基金」に渡されることが発表されました。レディー・ガガさんとのコラボレーションは、各方面で有名なクリエイターたちが集まって最高の動画を作っているのですが、その融合はまさにドンペリのよう。彼女の世界観とドンペリとのマッチングは圧巻です。
出展 https://www.mhdkk.com/brands/dom_perignon/
その後販売されたコラボレーションボトルは、メタリックなラベルで自然界のゆらぎのような波打っているデザインで、ボトルからもそのアイデンティティの強さを感じられます。ボックスもボトルも可愛いので、置いているだけで素敵な想い出を語るインテリアにもなるのではないでしょうか。
レニー・グラヴィッツ
コラボレーション
ミュージシャンや俳優として活躍するレニー・グラヴィッツとのコラボレーションもありました。彼とのコラボレーション企画で誕生したボトルはまばゆいばかりの輝きと高級感を放っています。金細工職人の技術を応用した、もはやこだわりの芸術品です。
エル・ブリ ファウンデーション
コラボレーション
アーティストとのコラボレーションだけではなく、レストランとのコラボレーションもしたことがあります。世界一予約が取れないレストランであるエル・ブリ ファウンデーション(elBulliFoundation)とコラボレーションして、ドンペリや限定メニューが販売されました。
出展 https://jeffersondealmeida.com.br/
ブルガリ
コラボレーション
そして、世界的に有名なブルガリとのコラボレーションもしたことがあります。ブルガリといえば蛇のモチーフが有名ですが、その蛇のボディはボトルのラベルに合わせたカラーで、ダイヤモンドやオニキスが贅沢にあしらわれています。その蛇がボトルに巻きついたデザインで、ブルガリ好きにはたまらないデザインでした。
セレブも愛するドンペリ
世界的なイベントでも、ドンペリはよく振る舞われます。エリザベス女王の即位式やサミットのような歴史的瞬間にも立ち会った、本格的にクオリティの高いシャンパンなのです。海外のセレブの中でドンペリ好きとして有名な方に、アンディ・ウォーホルという方がいらっしゃいます。ポップアートや映画製作などを幅広く手掛けるアーティストとして、多方面で活躍していました。生前ドンペリを大変好んでいて、西暦2000年になる時には2000本ものドンペリで盛大に祝おうとしているほどでした。
生きて実際にそれほどの盛大なお祝いをしていたら、きっと伝説になっていたことでしょう。ちなみに、アンディ・ウォーホルの名前入りのドンペリシリーズが、限定品として販売されるほどに彼のドンペリへの愛が認められていました。
まとめ
ドンペリは世界中で愛されている高級シャンパンで、世界中から絶大なる支持を得ているシャンパンブランドですから、贈り物や特別なひとときの演出にぴったりの1本です。もしも貴女が銀座の会員制高級クラブで働くことになるのなら、ドンペリの中でも希少とされるヴィンテージものを飲むことのできる機会が必ずや訪れるはずでしょう。