銀座のクラブ・歓楽街で主役と言える お酒の歴史

銀座のクラブ・歓楽街で主役と言える お酒の歴史

銀座の会員制高級クラブで激論!主役はお客様か!?それともお酒か!?ホステスさんか!?それともママなのか!?

名士達に飲まるる銘酒、銀座にあり

今宵、銀座の会員制高級クラブをはじめとし、さまざまな飲食店等で、数々のお酒が惜しげもなく飲み干されているようです。

とりわけ現代社会においては、お酒は珍しいものではなく、スーパーやコンビニなどで販売されており、手軽に飲めることができるようになりましたが、歴史を紐解いてみると「お酒」が現代社会に、これほどまでに流通できるようになるためには、幾度の試練があり、そこには紆余曲折があったようです。

そんなお酒ですが

「酒は百薬の長」

と言われ、適度に飲めば健康のためになると伝えられてきました。

また

「酒は天の美禄」

と言われることもあり、酒は天の恵みであると語り継がれてきたのだとか。

そして

「酒は憂いの玉(たま)箒(ははき)」

と言って、酒は悩み事や心配事を綺麗に流してくれるというのです。

日本古来から語り継がれる「お酒」に関する格言は、探せばまだまだあり、これほどまでに「お酒」は愛され続けているわけですから、今回は、ほんの少しだけでもお酒の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

「友と酒は古いほど良い

と言うではありませんか。

いま、友のことを知る機会が訪れたのです。

お酒とは

お酒とは

お酒とは、エタノールが含まれた飲料の総称を指す単語です。

日本での定義としては、アルコールを1%以上含んでいるものをお酒といい、最近流行りのアルコール1%未満はすべてノンアルコール飲料としています。

加えて

お酒には様々な種類があり、原材料や製造方法、また生産地によって細かくカテゴライズされています。

お酒の誕生のきっかけ

お酒は日本のことわざにも出てきたり、歴史書にも出てきたりと、かなり昔から存在していることは、もちろん皆様ご存知かと思います。

その歴史が始まったのは、いつ頃だと思いますか?

つまりはお酒の誕生日ですが

なんと、紀元前7000年前までさかのぼります。

最も長い歴史を持つお酒は、果実酒、いわゆるワインになります。

発祥の地には諸説ありますが、中国(アジア)や、ジョージア(東ヨーロッパ、西アジア)という国々が有力視されています。

現代社会に生きている私たちからしてみれば、たとえばワインならフランスなどを連想しそうですが、フランスが発祥の地というわけではありません。

メガネをかけている女性
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ちなみに、フランスのワインが有名になったのは、貴族社会でワインが受け入れられて高品質なワインを追求したことや、フランスがブドウの栽培に適した気候を持っていたことなど複数の理由が関係しています。

実際には、明確な誕生のきっかけは判明していませんが、土器の中で野生のブドウでできた果実飲料(ジュースですね)が自然に発酵してできたと考えられています。

偶然に、奇跡的に誕生し、「お酒」という飲み物は多くの人に愛されるようになったというのが歴史学者達の考えです。

また、お酒が醸造されるようになったのはアルメニアと考えられており、かなり長い期間人類はワインとともに過ごしてきたことになります。

エジプト地方でもワインが醸造されていたことがわかっており、壁画にも描かれているように「お酒」はエジプト人にとって重要な生活の一部だったことがうかがえます。

ワインの広まりとビールの広まり

ワインの広まりとビールの広まり

ワインが広まったのは、軍の侵攻や宗教の拡大と強く関連しています。

キリスト教では「ワインはキリストの血である」という認識が根強くあり、宗教上の活動にワインは欠かせません。

そのことも関係して、キリスト教で使われる修道院がワイン醸造所としての役割もはたしており、修道僧がワインの管理を担っていました。

ワインの次に誕生したと考えられているのが、ビールになります。

メソポタミア地方で誕生したと考えられており、ワインの誕生からは既に数千年が経過していました。

ビールは「液体のパン」とも呼ばれ、パンと同じように穀物から作られます。

ビールは様々な製造方法がある中で、代表的な製造方法としては、主に大麦を発芽させたもの(麦芽と言います)を、ビール酵母によってアルコール発酵させた製法がメジャーとなっています。

ワイン同様にビールも奇跡的に誕生し、麦で作ったお粥が放置されていたものが発掘されており、その粥の中に偶然酵母が入ったことで発酵し、アルコールが加わってビールになったのだとか。

ビール来日

ビール来日

ビールが日本に伝わったのは18世紀頃で、和蘭問答(おらんだもんどう)という書物にはビールを飲んだ人の感想が記されています。

その感想はあまり好感の良いものとは言えなかったようです。

というのも当時の日本人達の口には合わなかったのか、初めて飲んだものに驚いたのか、とてもまずいもので、「美味しいなんてものではない」と記されていたからです。

現代でも、ビールを初めて飲んだ時に「美味しい!」と思う人がいる反面、特有の苦さや他の飲み物にはない後味に「苦手かもしれない・・・」と感じる人もいるのと同じかもしれませんね。

日本古来のお酒「日本酒」

日本古来のお酒「日本酒」

日本は日本で、独自特有のお酒の歴史を歩んでいました。

日本では、外国からビールやワインが入ってくるまでは、米を使った日本酒が主に流通していました。

日本酒の歴史は弥生時代頃から始まったといわれており、縄文時代には醸造をするようになっていたと考えられています。

奈良時代になると、朝廷に献上するための日本酒を管理する役職まで誕生しました。

日本では神事などの伝統的行事にはお酒が欠かせないように、文化として染みついているほど日本人は長い時間をお酒と過ごしてきたのだとか。

そんな日本酒にも過去の歴史を振り返ると、存続の危機に陥ったこともあります。

そんな日本酒にも
過去の歴史を振り返ると、存続の危機に陥ったこともあります。

その危機とは、戦争中(第二次世界大戦など)にありました。

戦時中には食糧の確保が難しくなり、食卓にまともに食べられるものを並べること自体がどんどんと難しくなっていき、日本酒の原材料となるお米は、主食としての役割が優先されるようになったのです。

日本酒を製造していた会社は合併して存続を試みたり、生き残れなかった酒造会社も多く、どんどん減少をし、製造量自体もかなり減ったといわれています。

このように、厳しい環境で、苦肉の策として日本酒製造者自身の食事用に配給された米を、お酒の製造にあてたり、わずかな米から作った日本酒を、限界まで薄めて味を調整したようなものを生産したりと、あらゆる方法で乗り越えようとしました。

なんとしてでも乗り切ろうという強い意志のおかげで、日本酒の製造技術は存続し、現代でも日本酒が楽しめていると言えるのではないでしょうか。

酒の効用

酒の効用

酒は「よくないもの」または「よいもの」

酒には諸説さまざまありましょう。

このように個人や識者によって価値観が異なるお酒ですが、健康診断を受けたり、何かお酒を飲んでトラブルが起こった時には「お酒は控えてくださいね」と言われることが大半でありましょう。

たとえば酩酊状態になると判断能力が鈍ったり、一時的に身体機能が落ち、長期間大量の飲酒をすると内臓の機能も低下するということは広く知られているのはご存知かと思います。

こうして聞くとデメリットばかりのように思われそうなお酒ですが、実はよい一面もあり、昔からのことわざでも「酒は百薬の長」といわれ、お酒は薬よりも良い効果を発揮することがあると伝えられてきました。

では、お酒にはどのような効用があると思いますか?

わかっているだけでも複数の効用がありますが、代表的な効用を4点ご紹介致します。

健康面での効用

お酒の飲みすぎはもちろん身体に毒ですが、適量の飲酒はむしろ身体によいと言われています。

これは研究でも明らかになっており、適度なアルコールは生活習慣病の発症を抑えると考えられています。

人によりますが、一般的な適量の飲酒の目安量としては、

  • 日本酒:1日1~2合
  • ビール:1日大びん1~2本

を飲んでよいと言われており、意外と多い量を飲んでもOKなのだとか。

むろん、適量は個人差があり、酒豪クラスになると想像できないほどの量を飲まれる人もいるのだとか。

加えて、この言葉を鵜呑みにして誰もが適度な飲酒をした方がいいわけではありませんし、人によってはアルコールが体質に合っていない場合や、体調不良などの場合には禁酒を徹底しなければならないこともありますので、「健康のために飲酒を」と思っている方は、一度受診をしていただき、しっかりと医師と相談した上で実施してくださいね。

痛みの緩和

痛みの緩和に関しては、よいとも言い切れないケースもありますが、一時的に痛みを抑え、感じにくくなることを「メリット」であると考える人もいるのだとか。

極端な言い方をしてしまえば、麻酔のような効果があり、たとえば、病院に運ばれるような大きい怪我をしたとしても気がつかない場合もあるようです。

ですが補足してお伝えするとすれば

痛みが軽減されてはいることが良いことばかりではありません。なぜなら痛みは人間の重要な機能であり、自分自身を危険から守るための信号としての役割を持つためです。

ですから一概には良いことであると断定ができない効用でもあることも知っておくべきでしょう。

そのため、酔いがさめてきたときに感じる身体へのダメージが大きくなります。

また、出血を伴う怪我などでは、アルコールは血の巡りがよくなるため出血量が多くなるので、お酒がマイナス面となるでしょう。

緊張の緩和

適度な緊張は必要かもしれませんが、緊張が緩和されることによって人との距離感が近くなるのも事実です。

そのため、どうしても仲良くなりたい時や、何か相手に緊張感を与えるような無理なお願いをする時には、お酒がある席は選択肢の1つになるはずです。

数々の飲食店等で見受けられるお酒の席で、話が盛り上がっている理由の1つであると言えるのではないでしょうか。

身体を温めるという効果

お酒を飲むことで血のめぐりが良くなるため、身体が温まったように感じます。

その効用を利用して、ロシアなどの寒い地域ではウォッカを持ち歩いて、適度に飲酒をすることで身体を温めるという文化が残っています。

日本でも冷え込んだ日には、熱燗を飲んで身体を温めようとする人も多いようです。

ただし、体温上昇はあくまで一時的なものであるとも言われており、体温が上がると汗をかき、その汗をそのままにすると体温は奪われるので良いことばかりではないかもしれません。

また、お酒には利尿作用もあるため、排尿時の体温低下も起こります。

そのため、「今日は寒いから身体を温めよう」と思って飲酒をしても、そのあとに思った以上に体温が低下することもあるため、注意が必要です。

このように、良い効果だけを適切なタイミングで取り入れることで、「お酒」の恩恵を得ることができるというのは、メリットではないでしょうか。

一方で、適切ではないタイミングで「お酒」を取り入れると、思わぬデメリットとなりそうです。

お酒と上手に付き合えればよいですね。

禁酒法とは

禁酒法とは

禁酒法とは、お酒の歴史において欠かすことのできない大きな出来事でした。

アメリカ合衆国で施行された法律で、1920年から1933年の期間、飲酒用のアルコールの製造・販売・輸送が禁じられました。

この法律は、アルコールを取り締まることを目的としていましたが、飲酒用でないアルコールであったら製造できたことにより、アルコール全体をアメリカから消すことはできず、密造・密輸が増える要因となってしまいました。

しかも、不純物が入ったような低品質のアルコール飲料が出回るようになって、この法律ができたことによる弊害が生じたのです。

禁酒法は誕生から廃止までの期間がとても短かったものの、それでもお酒の歴史においては重要なものとなりました。

禁酒法の目的

禁酒法の目的

飲酒用アルコールを禁止しようという動きが高まったきっかけは、戦争に深く関係しています。

1914年から始まった第一次世界大戦で、アメリカは協商国として参戦しましたが、その敵にはドイツが含まれていました。

ドイツといえば当時は世界的にビール大国であったため、そのドイツのビール醸造業にダメージを与えることを目的に、次第にアルコール禁止の動きが広がりはじめたわけです。

そして、もう1つの目的は、アルコールをつくるための原材料の削減です。

原材料である穀物は、食糧としても立派に役目を果たしていたため、ビールなどのアルコール類を禁じて穀物を確保して、戦地の兵士たちに食料を送ることを優先したかったのです。

しかし、先ほども述べたように、禁酒法を施行したからといってアルコールを完全に取り締まることはできず、かえってギャング達がお酒の流通に大きくかかわるようになるなど、多大なる悪影響を及ぼしたこともあり、次第に禁酒法に対する反対の声が大きくなり、最終的に廃止されたのでした。

日本での飲酒制限

日本には禁酒法はなかったのですが、禁酒運動が行われたことがあります。

日本で成立した法律は、未成年に対する禁酒法です。

現在の法律が施工される遥か昔、お酒は年齢問わずで、若者の飲酒に寛容でした。

しかし現在は日本では20歳未満の飲酒は禁じられています。

また世界で見れば、アメリカは州の大部分が21歳(テネシー州とワイオミング州は 19歳以上)から、お隣の韓国は19歳から、フランスやイギリスは18歳から、ドイツやオランダは16歳から、アンティグア・バーブーダという国では10歳から飲酒が可能です。

ところで、日本では
成人が18歳になったにもかかわらず、飲酒が可能な年齢は変わらないことは、単に年齢や成人かどうかではなく、発達面や習慣面での問題に関係しています。

発達面というのは、人間は24歳、もしくは25歳頃までは心身の発達が起こると考えられており、習慣面では、25歳までに飲酒の機会がないことで、その後の飲酒習慣がつきにくいため、将来的な健康にもよい影響があるという理由もあるようです。

そのため、飲酒の年齢制限をつけることで、少しでも発達を妨げることがないようにと考えられて、世界的に禁酒法が定められたわけです。

しかし、よくよくその理由から考えてみると、20歳から飲酒を認めるのは正直早いとも考えられており、一部の識者の間では、もう少し年齢制限を引き上げるべきなのではないかとも言われているのだとか。

お酒の種類と酒造方法

お酒の種類と酒造方法

お酒の種類は、製法から3つに大別されます。

  • 醸造酒
  • 蒸留酒
  • 混成酒

です。

醸造酒、蒸留酒、混成酒はどのようにしてつくられたお酒なのか、そして、どのようなお酒が含まれるのかを簡単にご紹介致します。

醸造酒はワインやリンゴ酒、ビール、発泡酒、日本酒などが含まれます。

醸造酒は
ワインやリンゴ酒、ビール、発泡酒、日本酒などが含まれます。

つまり、比較的長い歴史を持つお酒が醸造酒に分類されており、酵母菌を使って発酵させるだけで簡単に作れるので、技術が発達していない時代から愛されているのです。

飲みやすいお酒が多いことも特徴で、アルコール濃度がそこまで高くならない醸造方法です。

蒸留酒はウイスキーや焼酎、ブランデー、ウォッカ、テキーラなどが含まれます。

蒸留酒は
ウイスキーや焼酎、ブランデー、ウォッカ、テキーラなどが含まれます。

蒸留酒のベースとなるのは、醸造酒で、醸造酒は酵母菌で発酵させただけで完成しますが、そこからさらに蒸留して、アルコールの部分を集めて凝縮した、アルコール度数の高いお酒をつくる方法です。

日常的に食事とともに飲むよりは、度数の高いお酒として楽しんだり、他の飲み物と割って楽しむようなものが多いのが特徴です。

混成酒はリキュール、梅酒、シェリー酒、みりんなどが含まれます。

混成酒は
リキュール、梅酒、シェリー酒、みりんなどが含まれます。

混成酒のベースには、醸造酒が使われることも、蒸留酒が使われることもあります。

そこにハーブなどで香りづけしたり、甘みをつけたものです。

アルコール度数は、ベースとなるお酒によって異なりますので、ロックで飲むようなものもあれば、他のお酒や炭酸水と割って飲んだ方がベストマッチなお酒もあります。

しかし、アルコール度数が多少高くても、甘さや果実の香りが豊かに広がるため、飲みやすいと感じる人が多いことが特徴です。

また、料理に使われることも多く、洋菓子の風味づけに使われたり、和食には欠かせない調味料にもなります。

まとめ

まとめ

お酒は長い歴史を経て現在の豊富なレパートリーになっていますが、それでも最初に誕生したお酒であるワインやビールなども根強い人気があります。

お酒は適量を守っている分には健康に良い影響を与えるため、ほどよいお酒との付き合いを続けていけるとよいですね。

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