「銀座の高級クラブ」と聞くと、多くの人が高嶺の花のように感じるのではないでしょうか。
煌びやかな高級感溢れるドレス、シャンデリアが輝く豪華な店内、富裕層や経営者がお忍びで訪れる非日常の空間…。
そんな中で働く女性たちの胸の内は、想像以上にリアルで生々しいものです。
お金、キャリア、恋愛、結婚、家族との関係……彼女たちは常に「選択」を迫られ、そのたびに自分の生き方と向き合っていることをご存知でしょうか?
「なぜ学生なのに銀座のクラブに飛び込むのか?」
「20代前半で始めるのは早い?遅い?」
「結婚や出産後に戻ってくる女性がいるのはなぜか?」
今回は、銀座で働く女性たちへの徹底取材をもとに、彼女たちが抱えるリアルと本音を赤裸々にまとめました。
外から見れば「絶大的な華やかな夜の世界」。
一方、内側に踏み込んでみれば…そこには「女性の生き方そのもの」が映し出されています。
これから「銀座」の華やかな世界で、「あなた自身の魅力」を活かしたいと感じているのなら、お読みいただく価値はあると思います!
20代前半でクラブに飛び込むのは早い?遅い?
「水商売なんて絶対やらない」と言っていた女性が、30代になってから「やっぱり銀座で働こうかな」と相談してくる…そんなケースは少なくありません。
でも正直に言えば、これはかなりキツい。20代前半で経験しておけば「若い」というだけで富裕層に可愛がられ、無理に頑張らなくても結果を出しやすいことは確か。30代、40代で「そうだ!銀座があるじゃん!」と、気づいた頃には、残念ながらほとんどの女性が、厳しい現実を知ることになります。そうなんです…高級クラブへの扉が閉まっているのです。
僕らも時には、人づての紹介や、知り合いの20才代の女性に「銀座のクラブ」を勧めることがあります。けれど、どんなに高い日給金額を提示しようが、メリットを説明しても、彼女たちは「かたくなに首を縦に振ってくれません」。しかし…数年後忘れた頃に…連絡がくるのです。「お久しぶりです!覚えてますか?以前、銀座のクラブのことを話してくれたじゃないですかぁ?今ってどんな感じですか?働いてみたいです」。
「何歳になりましたか?」
「34歳です!」
「…」
このようなやり取りをすることが…本当にあるのです。
だからこそ、20代前半で飛び込むのは「早すぎる」どころか、むしろベストタイミング。早い段階でメリットとデメリットを経験しておけば、30代以降に「銀座…なんか良さそう」「やっぱり銀座…」「銀座は稼げるし、リッチな人が多いらしい」なんて夢を見ずに済むし、結果、後悔することはなくなるのです。
ちなみに最近はキャバクラ全盛期です。
戦後、初の活況ぶりとまで言われていて、時給10000~30000円などで働く女性が続出!というようなキャッチコピーまで見かけますが、実際に、それほどまでの高額収入を得ているのはほんの一握りだったりします。現在(2025年8月)応募者の6割は、当社独自調査によると、高級キャバ、4割が高級クラブという比率で、時期によっては高級キャバ7割、高級クラブ3割まで開くこともあります。
確かに新人時代の高級クラブの日給は高級キャバより低めであることは否めません。新人の面接で70,000円前後の日給を提示される女性は、銀座の高級クラブ全体の1%もいないと思います。一方で六本木の高級キャバ、歌舞伎の高級キャバ全体で、新人の面接で70,000円(5hで時給14,000円相当)を提示される女性は、全体で30%はいると思います。つまり新人なのに10万円を超える女性もいるわけです。これは言いすぎかもしれませんが戦後初です。
しかし、来店客の質…、つまり大企業の幹部や本物の富裕層と接点を持てるのは、高級クラブならではの強みであることは依然変わりはありません。長期的な視点で見れば、20代前半で高級クラブを選ぶのはキャリア的にも大きなプラスとなると考えます。
これが、銀座の高級クラブと六本木高級キャバとの、明確な棲み分けとなります。余談ですが、ほとんどの女性はご存知ないかもしれませんが、六本木の高級クラブもかなりの高クオリティを保っており、若くて有名な企業の富裕層が訪れていたりします。
新人時代は判断が甘くなりがち?
そんなこんなですが、ここで一番危険なのが、ある特定のお客さんの「甘い言葉に惑わされること」です。明らかにリップサービスなのに、その言葉を本気にしたり、「実際に見えている状況だけ」で人生を組み立ててしまう20代は多い。「大丈夫だよ」「君なら成功する」「君のことを好きだから応援するのはあたりまえ」というような類の言葉を真に受けて、結果、思いどおりにいかず心が折れている女性も実際は多いという報告があります。結局、自分の人生を客の夢物語に乗せてしまい、大火傷を負うのです。
求人でよく目にする「高級クラブだからこそ新人さんに優しい」というコピーも、正しくは「魅力と素質がある新人には優しい」です。ここでお伝えするかどうかを迷いましたが、実際には、関わってはいけない「富裕層もどき」のお客も一定数存在します。だからこそ、20代前半で始めるなら、信頼できるエージェントが必要不可欠(愚痴や悩みをお店に打ち明けない方がクリーンなイメージを保てますし、愚痴や悩みを利用される女性が後を絶ちませんから)。自分ひとりの判断で突っ走れば、間違いなく痛い目を見る女性がいることは確かですから。
実際に23歳で飛び込んだ女性はこう語っていました。
「高級クラブなら安全そうだと思った」
「早いとか遅いとか考えたことはなかったけど、敷居が高そうで不安はあった」
結論
つまり、20代前半で高級クラブ業界に飛び込むのは「早すぎる」わけではありません。むしろ「若さを有効利用できる最後のチャンス」と言えるのです。問題は、軽い気持ちで始めるか、目的を持って挑むか。その差が、大きな成功と小さな成功を分ける最大のポイントなのです。
昼職と夜職を両立している女性は何を優先しているか
「昼職を優先したいけど、夜職の収入は魅力的すぎる」
これが両立を目指す女性の大半が持つ本音です。
ダブルワークを選ぶ理由は、効率よく稼ぎたい、社会的に「まともな肩書き」は残しておきたい、リスク分散したい。…けれど現実は甘くはなく、昼と夜の両方を抱えることで、どっちつかずになってしまう女性は少なくないことは確かです。
体感ですが、実際に両立できている女性は全体の3割程度だという認識です。理由は多岐に渡りますが、夜職は意外と時間が取られることが挙げられます。体力勝負なうえに、アフターの少ないお店を選んでも長続きしないケースは多く、体育会系出身で根性の概念がある女性は強いですが、それでも夜にリソースを取られれば昼職に響きます。逆に昼職を優先すれば、夜職で指名を取ろうという意欲に欠け、結果を出せなければ「手を抜いている」と思われ、出勤調整や、綺麗な言葉で言ってしまえばリストラ対象になることもあります。両立するには思っている以上にバランス感覚が大切です。
実際にこんなパターンもあります。
「昼職を優先したいから、夜職は置物みたいに座ってるだけでいいや…だって私美人だし」これ、実際に彼女が言った言葉ではありませんが、このような考え方は確かに一理あります。実際に「置物枠」が成立する店もあります。けれど大半はそうではありません。置物として成立するほどの容姿は誰もが有しているわけではありませんし、中途半端に仕事は成績が上がらないので、結局は居心地が悪くなり、辞めざるを得なくなるわけです。
それでも「仕事を楽しんでいるかどうか」でなんとかなったりするものです。仕事を楽しんでいる女性は自然とお客にも、スタッフに温かい目で見られ、無理していないからこそ常に明るく魅力的です。結果的に昼職も夜職もうまくいくのです。これは両立している女性に見られる特徴の1つです。
ところで、よくある「効率良く稼げるダブルワーク」という求人コピーは、正直かなり怪しいと言わざるを得ません。実際のところ両立は簡単ではないことが多く、むしろ昼職にまで悪影響が出る可能性すらあります。夜職のリソースに食われて、昼職に集中できないケースがある…これは、ある女性の現実です。
だから両立を目指すなら「お店選び」が死活問題。アフター必須か、シフト調整の自由度はあるか。ここを見誤ると、夜職が楽しくなってくると一気に潰れます。
あるダブルワークをしている女性はこう語っていました。
「クラブは大変だけど、得られるものも大きい。お客さんから刺激をもらえるから続けてる」
「生活のためにアルバイトするなら、稼げるバイトがいい」
つまり、昼と夜の両立は「正解がありません」。どちらを優先するかで矛盾を抱えながら、それでも「夜にしかない刺激」を求めて銀座に残っているのです。ちょっとやきもきしてしまう結果となってしまいましたが、夜職を活用できるうちに活用するという考え方は最適解です。
副業として銀座クラブを選ぶ女性たちのリアル
「副業だから気軽にできる」
そう思って銀座の高級クラブに飛び込む女性は多いのは事実です。
けれど、これは大半の女性にとっては大きな誤解となります。たしかに副業であっても、銀座は「副業感覚」を許してくれません。というのも「人気商売」ゆえ、人気がなければお店は必要としなくなるからです。つまりそれだけ新たな魅力的な新人さんが銀座のクラブを目指してやってくるというわけです。加えて、準備にかかる時間、体力、精神的な負担。軽い気持ちで始めたはずが、気づけば本業よりも銀座が生活の中心になっていた、なんて話も少なくないのですから。
もちろん脅かすつもりはありません。
ただ、せっかくの美人さんが「自分の魅力を使いこなせないまま銀座を去ること」が惜しいわけです。
実際に、副業で週3日働いていたはずが、そのまま本業になってしまう女性は一定数います。逆に「どっちも中途半端で、結局なにも得られない」人もいて、昼職も転職続き、夜職も中途半端。結局、器用貧乏でなにも残らない。こういうタイプは意外と多いわけです。体はひとつしかなく、両方を抱えて燃え尽きてしまうのです。
割合で言えば、副業から夜職を本業に移行する女性は全体の1〜2割程度だと見ています。そこまで多くはないにしても、「副業のつもりが副業では済まなくなる」ケースは確実に存在するのです。
そもそも副業で夜職を選ぶ理由は明確で、圧倒的な「収入差」であることは前述したとおりでもありますけど、昼職はあまりにも給料が低すぎますね。まともな視点で見れば、明らかに昼職は安く人を使ってると言ってしまいたくなるのは自然なことではないでしょうか?
それなのに「昼職は安全だから胸を張れる」という価値観が蔓延しているのは事実です。正直、これは大きな矛盾だと感じたくなります。安全そうに見える、けど稼げない昼職の仕事にしがみつくのか、夜職はリスクはあるけど上手に活用すれば圧倒的な収入を得る…副業として銀座を選ぶ女性は、この社会構造そのものに疑問を持っていたりしながら、行動を起こしています。
まとめると…
夜職の副業の現実は甘くなく、昼職と夜職の両立は時間的にも体力的にもきついと言わざるを得ません。都合よくダブルワークを許してくれる昼職も多くないし、結局「シフト調整ができずに両方失う」というケースも見てきました。
つまり、副業で銀座を選ぶなら、「副業だからラク」ではなく、「副業だから余計に難しい側面がある」という認識があり、これをクリアする必要があります。
実際に27歳の女性はこう語っていました。
「昼の仕事は辞めないけど、以前から銀座は気になっていた」
「副業を探していたら、結局ここ(銀座のクラブ)にたどり着いた」
「割はいいし、若いうちにしかできないと思う」
このリアルな声が示すのは、「副業」という名目であっても、銀座のクラブを選んだ時点で「普通の副業」ではなくなるということ。確固たる考えがないと、簡単に呑み込まれてしまう世界なのです。
結婚・出産後に「再び銀座に戻る」女性の理由
「結婚したから、もう夜の世界には戻らない」
そう決意して一度銀座を離れた女性たちが、再び戻ってくるケースは意外と多いことをご存知でしょうか?
理由はとてもシンプルで、「今の収入だけでは足りないから」。
よく聞くのは、夫の収入が安定していない、生活費が足りない、子どもの教育費が想像以上にかかる、離婚をしたから…。現実は綺麗ごとでは済まないことが、ひしひしと伝わってきます。
ただし、戻りたいと思っても、実際に戻れる人は限られていたりします。
最大の壁は「子どもの預け先」。託児所の深夜料金は驚くほど高いケースがあるのだとか。都内で現実的に利用できる施設はほとんどないそうで、空き待ちだったりもするそうです。祖母など身内に頼れる環境がある女性だけが、かろうじて復帰できたりしますが、しかも、それを可能にするには「お母さんや、おばあちゃんが子ども好き」という条件まで必要になります。環境が整わなければ、そもそも水商売に復帰することができないのが実状です。
割合で見れば、未経験で子持ちの女性が銀座で働けるのは全体の1割にも届かないと見ています。
一方で、以前から銀座で働いていて「お客さん」を抱えていた女性なら、復帰率は1〜2割程度。とはいえ、多くの場合は結婚した時点でお客に「係(担当)」を引き継がれてしまい、戻ってきてもゼロからのスタート。加えて、ほとんどの場合は、お客との連絡はバッサリ途絶えている。その理由は自分の都合で、再度連絡を取ろうともバツが悪い。30代になってのゼロスタート(お客ゼロ)は採用面でもかなり厳しく、現実的にはかなりハードルが高いわけです。
ただしヘルプ性が認められれば、ワンちゃんあります。ヘルプ性とは、ルックスありきです。
さらに問題はメンタル。
離婚した場合ですと、気持ちが落ち込んでいる女性も多く、とても「おもてなし」ができる状態ではないことは明らかです。肝っ玉母さんのようにタフな人ならともかく、繊細なタイプには精神的に相当な負担になることは否めません。
復帰希望の問い合わせの中には「家族で入れる寮はありますか?」なんてものもありますが、これは完全な都市伝説。都心のクラブにそんな環境は存在しません。インターネットの落書きを真に受けてはなりません。ほとんどの場合、自分に都合の良い環境は存在しないです。それくらい現実と幻想のギャップは大きいと言えそうです。
実際に29歳で復帰を考えている女性はこう語りました。
「戻れるなら戻りたいです。昼職の収入だけでは追いつかない」
「結婚を機にお客さんは全部切った。仕方ないけど…もう一度ゼロからはきつい」
つまり、「再び銀座に戻る」という選択肢は、誰にでも開かれているわけではないというわけです。環境が整い、かつ精神的にタフで、さらに以前のお客を維持できていた女性が、現実的に復帰できる可能性を高めます。
夜職から昼職に移った女性が語るリアル
「夜を卒業して昼職に戻った」。こう聞くと、堅実で安定した人生を歩んでいるように思えるかもしれません。しかし、実際に昼職へ移った女性たちの声は、驚くほど地味で、驚くほどシビアなものでした。
まず大半が口にするのは「収入の激減」。
夜職で月100万を稼いでいた人が、昼職で手取り25万。いきなり4分の1以下になるわけです。これを「現実に戻った」と受け入れられる女性はたくましいです。けれど、多くの女性はそのギャップに苦しむことになるそうです。費用対効果の悪さに気づき、「やっぱり銀座に戻りたい」と漏らす人も少なくありませんでした。
また「お客に支援されて事業を始める」という女性もごく少数ですがいますが、その裏には罠があることも多いと聞きます。それは「支援という名の口説き文句」。実際には、その女性と関係を持ちたいから飴をまいているだけで、事業の成功や失敗は二の次。事業が失敗すれば彼女はお客に頭が上がらず、事業に成功してもお客に感謝する立場となり、やはり頭は上がらずで、見極めは必要とのことです。結局は「夜と同じ構造」に囚われてしまうケースと言えそうです。だから本当に起業するなら、自分の資金だけで始められる状態が理想。そうでなければ、再び依存関係の中で縛られてしまうかもしれません。
夜職から昼職に移行した割合をざっくり言えば、30代で昼職に移る女性は約4割、20代だと2〜3割程度。とはいえ、その多くが「昼の仕事はつまらない」と感じているのも事実です。夜職で人気を獲得した女性ほど、この退屈さに耐えられず、結局夜職に戻ってくると思います。
もちろん、近年は「昼=まとも、夜=ダメ」という偏見は薄れていることは確かです。「お金があることが正義」だったりしますから。昼も夜も働き方の一種であり、ボーダーは曖昧になっているわけです。けれど忘れてはいけないのが、夜職は常に「飲酒」というリスクを抱える仕事だということ。体力がある20代ならこなせても、30代後半以降は健康に直撃する。だからこそ「いつ夜をやめるか」の見極めがシビアになっていくと思います。
某クラブで働いていた26歳の女性はこう語っていました。
「収入は激減したけど、自分が選んだ道だから後悔はしてない」
「金銭感覚が夜に染まった人は昼職の収入には耐えられないと思う」
「昼がラクってわけじゃない。結局、どっちも大変」
つまり、夜から昼への移行は「華やかさからの転落」でも「安定への進化」でもなく…現実は、ただ「地味でシビアな生活に切り替わった」だけです。それを受け入れられるかどうかで、その後の人生が決まるはずです。あたりまえと言えばあたりまえなのですが…。
親や友人にどう伝えているか?隠すか、話すかの本音
銀座で働く女性にとって、最も身近で最も厄介なことの1つが「親や友人にどう説明するか」だと言うではありませんか…。夜職は、この「説明問題」でつまずく人が意外と多いそうなのです。
典型的なのは、親に反対されて辞めざるを得なくなるパターン。実際に退店理由を聞くと「親にバレたから」「親に止められたから」というケースは少なくなさそうです。特に夜職未経験で始めたばかりの女性に多い傾向で、お店としても「親バレ退店」はリスクの1つとして、採用前に確認するケースもあります。
一方で、オープンに親へ話す女性もいますが、中には母親には伝えていても、父親には秘密…、そんなケースも多かったでした。
ある21歳の女性はこう語りました。
「友達は歌舞伎のキャバで働いていたから、それなら私も別に普通だと思った」
「お母さんは知ってるけど、お父さんには絶対言えない」
友人に対しても同じです。隠す人、オープンにする人、半々といったところです。渋谷や六本木のキャバで働いている子が友達にいると、逆にカミングアウトしやすい。「なんだ、普通じゃん」と受け止められる環境があるとのことです。
ここで重要なのは、「恥ずかしいから隠している」のか「境界を引いているだけ」なのか。
後者なら問題なさそうですが、前者なら危険信号だと思います。なにせ自分の仕事を恥ずかしいと感じながら続けていると、精神的にすり減っていくものだとか考えるからです。最悪の場合「やっぱり私には向いていない」と自己否定につながり、気持ちが潰れてしまう。
23歳の女性はこう話していました。
「帰りが遅いと心配されるから説明に困る。でも、バレてはいないと思う」
つまり、「伝えるか隠すか」に正解はなさそうです。
大事なことは「自分で納得できているかどうか」。です。隠すにしても、堂々と隠せるなら問題ありませんけど、逆に恥ずかしさを抱えて隠すなら、それは今すぐ辞めた方がいいと思いますね。精神衛生的に長続きしないからです。
高級クラブで働く女性たちが抱える「将来への不安」とは?
「夜の仕事は不安定だから将来が心配でしょ?」
こう聞かれることは多いようです。けれど、実際に銀座で働く女性に話を聞くと、答えは意外にシンプルです。
ほとんどの女性は「不安なんて考えてません」でした。
不安にとらわれていたらそもそも銀座に足を踏み入れないですし…。
ただし、現実的なリスクは確かにあります。売上が安定しないのは日常茶飯事ですし、コロナのように社会情勢ひとつで一気に仕事が消えることもあります。実際、コロナ禍では大半のホステスが働けず、収入ゼロに追い込まれたわけですから。あの時、多くの女性が「やっぱり水商売は不安定」と実感したのは事実だと思います。
でも、冷静に見れば昼職も同じだと思いませんか?大手企業だってリストラやボーナスカットがあるし、有名な脱毛サロンですら倒産して給料未払いが起きていたりしますから。結局「夜だから不安定」ではなく、「働く以上どこも不安定」。これが現実だと思うのです。
ある意味、夜職の女性の方がタフかもしれません。
売上が上下することを前提に仕事をしているから、突然の変化に対して柔軟に対応しようとするはずですから。逆に昼職しか知らない人は、いざリストラに遭ったときに立ち直りにくそうだと思えます。
実際の声を聞いてみると…
「将来なんて考えてない。今稼げるときに稼ぐだけ」
「不安?あったら水商売なんてしないでしょ」
つまり、「将来の不安」という言葉は、外からのレッテルであって、内側の女性たちにとってはあまりリアルではないのです。むしろ問題は、不安を直視しないまま年齢を重ね、30代後半になってから「あれ、次どうしよう?」と立ち止まってしまうケース。そのときになって初めて「将来」が重くのしかかるはずです。
接客の経験が、恋愛や結婚にどう役立つのか
「銀座での接客経験は、恋愛や結婚に役立つのか?」
これは一見ミスマッチな問いですが、実際には大いに関係してきます。
まず、銀座で働くと 「人を見る目」が圧倒的に鍛えられることは確かです。
経営者や富裕層を相手に日々会話していると、自然と、その人の「誠実さ」「器の大きさ」「人間力」が見抜けるようになるはずです。逆に、薄っぺらいリップサービスや安っぽい見栄はすぐに嗅ぎ分けられる。
言葉を選ばずに言えば、「低品質なサラリーマン」に騙されない体質になるということです。
この経験は、恋愛や結婚で大きなアドバンテージを得ます。遊び半分の男性、口先だけの男性に引っかからなくなりますし、富裕層たちが駆使する「選びの基準」を取り入れるからこそ、自分も自然と同じ目線で相手を見て、選べるようになるのです。
ただし、残念ながらプラス面ばかりではありません。
銀座のクラブなどで鍛えられた女性は、「男性にとって手強い存在」になるからです。
駆け引きや心理戦に慣れすぎて、ある意味、純粋さを失うわけです。いわゆる「乙女の心」が薄れてしまうのです。これは裏を返せば「騙されない強さ」を得たということでもありますが、男性陣からしてみれば「扱いにくい女」に思えてしまうでしょう。
ある21歳の女性はこう語りました。
「友達はキャバで働いてるからか、ダメ男ばかりひきよせちゃってる…。私は銀座で働いてから男の嘘はなんとなくわかるようになった。」
一方で、23歳の女性は少し違う見方をしていました。
「確かに見る目は養われたけど、逆に普通の恋愛が楽しめなくなった気がします。シンプルな言葉に素直に喜べない」
つまり、接客経験が与えるのは「恋愛のシビアさ」。
それでも、結果的に「良い相手を選ぶ確率が高まる」という点で、大きな価値があるのは間違いないでしょう。
そして、これは余談ですが、
実際に銀座で活躍しているママから聞いたのは、「結婚するなら料理は好きになっておきなさい」というアドバイス。女らしさや心理戦なども大事だけど、最終的に結婚生活を支えるのは意外なほどシンプルなことです。
男女平等が進む中で、あえて銀座を選ぶ女性の本音
「男女平等が進んでいるのに、なぜ銀座を選ぶのか?」
実は、この問い自体は、銀座の高級クラブで働く女性からするとピント外れです。
実際に聞いてみると、ほとんどの女性は口をそろえてこう言います。
「男女平等なんて考えたこともないですよ」
思うに、今は「女性上位の時代」。
特に銀座などの歓楽街では、女性が主役であることを誰が否定できるでしょうか?男性はその舞台に呼ばれるゲストにすぎないと言えば過言でしょうか?富裕層などのお金持ちがどれだけ資産を積み上げていても、フタを開けば結局のところ「女性に会いに来ているだけ」…と言えなくもありません。お金はあくまで入口であり、求められているのは女性という存在、いや女性の魅力そのものなのです。
このような現実を理解してみると、巷でよく聞く「男女平等」という言葉がいかに空虚かが見えてきます。実際のところは、平等なんかではなく、「役割が違うだけ」です。
言葉を選ばずに言ってしまえば、夜の世界では、女性は女性としての魅力が輝き、男性は男性としての経済力が輝くことは確かです。
もちろん、銀座のクラブで働いているすべての女性が、このように極端な考え方をしているわけではないと思います。
ある26歳の女性は、
「ほとんどの仕事に性別は関係ないけど、水商売は女性が有利」
と話していましたし、クラブで働く29歳の女性は、
「それぞれの役割分担があるだけ」
と冷静に分析していました。
ただひとつ言えることは
銀座の高級クラブで働く女性たちは、「平等」という抽象的な理想よりも、「自分が今この瞬間に最も前進できる場所」を選んでいるということ。つまり前進できないと思えば辞めるだけというわけです。
世の中がどう進もうと、綺麗事がどう並ぼうと、彼女たちの本音はシンプルです。
「私が楽しいと思える場所はどこ?」
その答えが、たまたま銀座だった…。それだけの話ではないでしょうか。
銀座の高級クラブでの経験が「自分らしさ」にどう影響したか
銀座で働いた女性に共通しているのは
「自分らしさ」を、考えてみる瞬間が必ず訪れることです。
実際、多くの女性が銀座に働きに来る理由は、単にお金だけではないこともあります。
「強い自分になりたい」「魅力的になりたい」。中には、「過去の自分とお別れしたい」…、その裏には、実は深いコンプレックスがあったりするそうです。「可愛いよ!」と周囲から言われている女性ですら、自分に満足していなかったりするそうです。だから銀座の高級クラブを「自分が変わるための仕事」として選んだそうなのです。
例えるなら整形に近いかもしれません。
ビフォーアフターの写真を見て「ああ、この顔になりたかったんだな」と気づくように、銀座に飛び込む女性の多くは「理想の自分像」を持っていると思います。そして実際に働くことで、その「理想」を断片的にでも獲得していきます。まるでパズルを完成させるように。
ただし、ここには落とし穴もあると思います。
それは、「嘘をつく自分」と「本当の自分」のギャップに、ときには自己嫌悪になること。
ある24歳の女性はこう言いました。
「極端な言い方をすれば、さすがにお客さんに「ハゲ」とは言えない。だから私は毎日嘘をついてる。これって自分らしくない笑」
一方で、28歳の女性は別の視点を持っていました。
「あなたらしくないって言われたことがあるけど、そんなことは関係ないと思います。自分が納得できるならそれが自分らしさだと思うから」
つまり、銀座のクラブでの仕事は「自分らしさ」は追求できないということ。人によっては仮面を被って苦しむし、人によっては新しい仮面を楽しんでいたりします。
本当に怖いのは…
「あなたらしくない」という、誰かの一言に、自分の軸が揺さぶられてしまうことです。もしその言葉でグラッとするなら、自分の中に、いろんな迷いがある証拠だと思います。
結論として、銀座のクラブでの経験は「自分らしさ」を追求することにこだわる必要はありません。あくまでも仕事という自分軸が確立できていればOKです。
まとめ
銀座の高級クラブで働く女性たちの声を追ってみると、そこには単なる「夜の仕事」のイメージでは片づけられないリアルがありました。
学生が「学費や経験」のために飛び込む姿。
20代で「早いか遅いか」に迷いながら挑戦する姿。
昼職と両立させるジレンマ、副業として始めて本業になってしまう葛藤。
結婚や出産を経てもなお「戻りたい」と語る女性の本音。
そして、自分らしさや生き方そのものを銀座の中で模索する姿。
これらの選択も、突き詰めればすべて「自分が何をしていくのか」という問いであり、中には矛盾を伴うケースもありました。銀座の高級クラブは、大半の女性たちにとってお金を稼ぐ場であると同時に、自分を試し、自分を磨き、新しい自分を再発見する場でもありそうです。
「夜職=軽い」「銀座=特別」といった、ありがちな先入観に囚われず、そこで働く一人ひとりの声は、それぞれ異なり、貴女にとっても違う考え方があると思います。
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高級クラブの接客をエルメス、ヴィトン、シャネルのブランディングに学ぶ
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