今回の対談では、国内外の高級ブランド店で数多くの販売員・接客スタッフを育成してきた「販売接客専任コンサルタント」をお招きしました。
藤堂さんはこれまで、ラグジュアリーブランドを中心に、世界各国の顧客心理と現場教育を熟知し、トップセールスたちを数多く輩出してきた人物です。銀座という特別な現場においても通じる「接客の本質」とは何か。そして、結果に伸び悩む女性が、どのようにして自分の殻を破り、成長へと繋げていけるのか。現場を支える「銀座エージェント女性担当マネージャー」との率直な意見交換を通して、接客の奥にある「人の心理」を探っていきます。
販売接客専任コンサルタント
藤堂 雅(とうどう・まさし)
外資系ラグジュアリーブランドで販売と教育の両方に携わり、10年以上、国内外の現場を経験。スタッフ一人ひとりの会話力や観察力を磨くことで、売上だけでなく信頼を積み上げる接客を指導してきた。現在は、高級ブランドの販売現場にとどまらず、銀座や六本木など夜の接客の世界にもフィールドを広げ、人と人との関係が生まれる瞬間を研究している。
銀座エージェント女性担当マネージャー
財前 和也(ざいぜん・かずや)
銀座エージェントで多くの女性を担当し、入店から定着、成長までをサポートしている。現場で培った経験をもとに、一人ひとりの個性や状況に合わせたフォローを行い、短期的な結果だけでなく、長く続くキャリア形成を重視。接客や人間関係の悩みに寄り添いながら、女性たちが自信を高め、輝ける環境づくりに力を注いでいる。
出勤調整がかかる女性に起きている「見えないサイン」とは?
出勤調整は、銀座の高級クラブで働く女性にとって避けて通れない現実であることが大半です。今回は、入店後しばらくして初めて出勤調整がかかった女性のケースをもとに、接客の「何が伝わらなかったのか」を考えます。

【銀座エージェント女性担当マネージャー】
某高級クラブで働いている彼女ですが、入店後2ヵ月未満で出勤調整がかかりました。時期的に閑散期というのもありますし、お店の担当者に詳しく聞いてみると当日は約10名の女性に休んでもらったそうで、いたしかたない状況というのが伝わってきました。最前線の高級クラブでもこれはよくあることではあるものの、彼女としては初めての出勤調整だったので、ショックに思ったか、もしくは悔しさで気持ちが燃え上がったか、本音はわかりませんが…、出勤調整がかかるということは 大筋 、一度でも着いた席のお客さんや、係の女性からリクエストが返ってくるのが少ないと判断されていたり、 自客の来店が少ないと判断されていたり 、同伴出勤が少ないと判断されていたり、総合的にそう思われたか、また当日に来店予約、来店の見込みがないかですね。
うがった見方をしてしまえば、お店は休んでもらわないといけない理由を、もっともらしい理由をあげて納得せざるを得ないと思ってもらい休んでもらうわけです。ホステスさんも決してバカではありません。毎度休まされてはたまったものではありません。ですので、対抗策としては、日頃から、こんな時の為に自由に動けるお客を育てておくことです。今日ヒマだからおいでよ!と伝えるのです。お客さんの中には、お店がヒマな方が落ち着くという考えをする人がいます。忙しいと女性が席を行ったり来たりで落ち着かないというわけです。
話を戻しますね。
この状況下について、お店の面接担当幹部に聞いてみると、彼女はどうやら、まだ接客が弱そうとのことでした。 さらに詳しく聞いてみると お客さんとの会話中に、そうなんですね~それは凄いですよね~で終わらせておけば印象が良さそうなのですが、その後に、自分の考えや、自分の思いなどの話を、お客さんの会話に上から重ねてしまうというか、被せてしまうことに原因がありそうとのこと。 つまり、余計な会話を加えていることで、決してお客さんを不快にしているわけではないものの、次回のお呼びがかからない可能性が高いということ。 念のためルックスのことを聞いてみると、ルックスではないとのこと。それはもちろんそうで、そもそもルックスに難があれば入店にはなりませんし…。
さて、ここからが本題なのですが、今回のケースに対して、まず、彼女にどう説明すればいいかということを私は考えています。 こういうケースは、彼女に限らずですが、けっこうある話なんですよね。 なんにせよ、このようなクラブの接客初期に起こりがちな課題は、彼女自身が自分で気づくことがなによりも大事だったりします。 とはいえ、言わないとずっと気づかないケースもあります。 彼女のことを直に担当しているボーイなどのスタッフが、この点については、どのように彼女とディスカッションをしているかは不明ですが、ミーティングなどを通して伝えてはいるらしいです。
さしずめ、現時点で結果に繋がりにくいというなら、彼女が気づいていない、 彼女が改善をしていない 、改善している最中 、もしくは改善するつもりがない 、もしくは実際はなんとも思っていないかもしれません。そしてもしも、既に気づいて改善に向けて実践しているとしても、改善までは時間という資源が必要になります。
重要なことは、 まず、この時間という資源を稼ぐ必要に迫られるんです。 つまり、この改善し結果に繋がるまでの過程で出勤調整がかかる可能性があるというわけなんです。 その過程での精神的プレッシャーも見逃せません。 また、その過程でのモチベーションの維持も同様に求められますし。 しかし、変革する場合、ほとんどがこのようなプロセスを経て成長することは確かです。 たとえば、それは、子供の思春期から大人になるまでのプロセスに似ていて、精神レベルでの変革か、思考レベルの変革か、それとも人間力の向上か、 彼女の成長に対する考え方がどんな状況かは不明であるものの、この件について、藤堂さんに率直な意見を聞いてみたいと思います。
こういうケースはブランドショップのスタッフでもありますか?
【販売接客専任コンサルタント】
ありますね。かなり多いです。
販売成績が安定してきた頃にもありますし、接客に慣れてきたスタッフにも出やすい傾向があります。お客様の話を「ちゃんと聞いているつもり」で、自分の意見や経験を少し添えて会話を広げようとするんです。
でも、その「添える」が多くなると、主導権が自分側に移ってしまう。お客様は話を聞いてほしくて来ているのに、途中で「自分の話にすり替わった」と感じてしまうわけです。特に富裕層や常連層ほど、この切り替わりに敏感です。悪気がなくても、空気を奪ったように感じられることもあります。だから印象が残らないし、次の指名にも繋がらない。実は、販売でも銀座のクラブの接客でも、この「奪わない」感覚が共通して重要なんです。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
なるほど。ありがとうございます。
そうですよね。お客さんは、その席で自分が中心人物だということを認識していますからね。ある意味主役ですもん。この点を上手にくすぐってあげる必要がありますよね。しかもお客さんはほとんどの場合、不快さを表に出さないですもんね。笑顔で楽しかったよ!また話聞かせてよ!なんて言葉、普通ですからね。
評価されない理由は「実力」ではなく、タイミングにもある
高級クラブでの出勤調整は、単に実力の問題ではなく、タイミングや客層の好みといった外的要因も関係している。ここでは、実際の現場で起きる評価のズレについて話を進める。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
つまり、ハッキリ言ってしまえば、彼女がお客さんに感じ良く思われていないというわけですよね。 でもこれは、決して、彼女に実力があるとか、ないとかではなく、たとえば、お客さんの優先したい女性、つまりお客さんの好みの女性が定まっているケースによってというのもありそうですね。
たとえば、お客さんが、好みの女性を変更すると、変更された側の女性が不愉快になるケースはよくあるそうです。つまり、そういう人間関係に疲れてしまい、お客さんがそのお店に足を運びにくくなるというケースも少なからずあるのだとか。
加えて言えば、お客さんは1人をリクエストしているわけでもありませんし。3人4人などをリクエストしているケースもあって、ですので新人さんがそのリクエストの中に選ばれるのが順番待ちっていうのもあったりするんですよね。 つまり、ありていに言ってしまえば、空席待ちの状態です。
こういうめんどくさい要素が、他にもあって、とかく銀座に限らずですが、高級クラブの世界はあるんですよね。 こういうケースの場合、どんなに彼女が頑張っていても、結果に繋げられないというのはありそうですね。 とはいえ、お店側はそういう視点では見ないと思いますけど…。時間が必要なんですよね…
【販売接客専任コンサルタント】
そうですね。おっしゃる通りです。
お店の判断は、基本的に「数字と反応」で決まりますから、背景までは見ないことが多いです。リクエストの数、来店の頻度、同伴の回数。そこに現れている数字だけで評価される。でも、その数字の裏にどんな事情があるかまでは、誰も深く見ません。
彼女のように努力していても、たまたまお客様の好みが別の方向に動いたり、リクエストの優先順位が下がったりするだけで、結果的に「接客が弱い」と判断されてしまうこともあります。 現場で見ると、接客が悪いわけではなく、ただ「タイミングが悪かった」だけのことも多いです。
それでも、数字として結果が出ないと、評価は下がる。だから彼女のような状況下にある人は、気持ちの整理が難しいんです。 自分の何が悪いのか分からないまま、調整をかけられると、迷いが残ります。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
もやもやしながら過ごすと、ストレスに繋がりますよね。
結果を急がせる世界で、試される「踏ん張り力」
高級クラブの世界では、成果を出すスピードが問われる。助走の余裕がない中で、どんな女性が踏ん張り、どんな女性が離れていくのか…現場での実感を交えて語る。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
いまの、銀座の高級クラブというか、これは富裕層向けの水商売全般に言えることなのですが、結果を求められるのが本当に早くなりました。じゅうぶんな助走期間を与えられないまま結果を出すことが要求されるんです。 もちろん、働く女性たちは、少なくともそういう認識でいてくれたりはしているんですが、実際に高級クラブで働いたことのない女性の中には、想定していたとおりの結果が出せずに焦ります。
この焦りによって、本人に火がつき成長するケース。一方で潰れていくケースがあります。 私としては、火がついて成長している女性を担当することが多いですが、どんなに素質のある女性でもふんばれなくて、お店を辞めるケースも見てきました。
やはり、ここで、ふんばることが一番なんですけどね。 本人がそれをわかってくれればいいんですけど。 簡単に言ってしまえば、成長する女性であれば、出勤調整くらいで動揺なんてする必要はないんですが、動揺せずに、のんびりしている人もいて、そういう場合はお店から切られます。 彼女にはふんばってもらいたいですよね。とはいえ、呑気に明るい女性がみんなから好かれてうまくいったケースもあるので、最適解というのはその人次第というのもありますね。
【販売接客専任コンサルタント】
そうですね。正直なところ、ふんばれるかどうかは、本人が「現実をどう受け止めるか」に尽きると思います。出勤調整がかかった段階で、プライドが折れる人もいれば、静かに自分を見直せる人もいる。
同じ出来事でも、解釈の仕方で全然違う結果になります。 ラグジュアリーブランドでも似たようなことがあります。販売成績が落ちてシフトを減らされると、焦って空回りするスタッフと、落ち着いて改善の糸口を探すスタッフがいる。後者のほうが最終的に復活します。
結局、焦りは視野を狭くしますから、彼女にもまず「焦らないでほしい」と伝えたいですね。 今は見えないかもしれませんが、この時期をどう過ごすかが一番の分かれ目です。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
それと、どうしても、人を相手にする仕事ですし、誰と出会うか、どんな席に座るかもタイミング次第というのもあるので、運という要素が大きく関係している気がします。
【販売接客専任コンサルタント】
それは間違いなくあります。運の要素は想像以上に大きいです。販売の現場でも同じで、同じ商品を同じ説明で提案しても、買ってくれる人とそうでない人がいる。そこには、たまたまの巡り合わせや、その日の気分、体調すら関係しています。
だからこそ、運の波を待つ間にどう過ごすかが大事なんです。運を引き寄せる人って、焦らずに日常の小さなことを丁寧にやっている。姿勢を崩さないんです。彼女の場合も、今は「運を逃さない準備期間」だと考えたほうがいい。接客も、努力の上に偶然が乗って結果になるものですから。
努力だけでは届かない時期をどう過ごすか
結果が出ないときほど、焦りや迷いが増える。そんな時期をどう乗り越えるか、販売と接客の両現場を知る立場から考える。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
ま、けど、努力だけではどうしても結果に繋げられないというのは真実ですよね。けど、努力というか、なにか行動しないと結果に繋げられないというのも真実なので、コツコツ日々できることをやるだけですよね。
けど、接客業は、思っている以上に、メンタル面やコンディションが重要で、テンあげを維持できないとダークサイドに吞み込まれちゃうってことよくあると思うんです。 だから、なんとか自信をもてる部分をかきあつめて、強気で攻めてもらいたいです。
彼女なら、それができると思うんですよね。 ブランドショップの店員の場合、順位が伸びない人は辞めますか?それともそのまえにクビとか?
【販売接客専任コンサルタント】
ブランドによりますが、基本的には「辞めていく」パターンが多いですね。売上が伸びないからといって、すぐにクビにすることは少ないです。ただ、シフトが減らされたり、扱いが変わったりして、自分で限界を感じるんです。
ただし、これは販売店で働くスタッフの人数が数名、多くても約10名程度なので、銀座のクラブのような大所帯という環境とは共通しません。
結局、数字よりもメンタルがもたない。上位のスタッフを目の前で見せつけられる環境ですから、自分の存在意義を見失いやすいんです。 でも逆に、そういう状況を踏ん張れる人は強くなります。数字に負けない自分の軸を持てる。
だから、彼女にも「順位じゃなく、自分の接客をどう磨くか」に意識を戻してほしいです。順位は後からついてくる。焦らずに、自分の接客の質を上げていくことが一番の近道です。
最後に残る人が勝つ。続ける力が本当の実力
どんな仕事でも、最後まで続けた人が結果を掴む。高級クラブの世界でも同じように「結果が出ない時期をどう過ごすか」が試される瞬間がある。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
これはよく自分にも言い聞かせていますし、担当している女性にも伝えていたりするのですが、結局、最終的に最後に残った人が勝っているんです。これは事実ですよね。なんとか生き延びることが大切だと思うんです。 つまり結果が出にくい時期をどう過ごすかなんです。
結果が右肩上がりなんて人はいないので、たとえ下降しなくても、横ばい状態で、小さく上下しながらという人はけっこう多いと思いますし。 これから、働こうとして新人さんがこの対談記事を読むと、なんて夢のない世界なんだと誤解を与えてしまいそうなんですが、決してそうではなく、イザというとき読んでもらえたら役に立つのかなと思っています。
接客のマニュアルがない以上、手探りで見つけていかないとならない時期ってあると思うんですよね。 ただ、女性はいざというとき本当に強い力を発揮するので、実は私が心配する必要がなかったりもしますね。男より圧倒的に頑丈なので(笑)
【販売接客専任コンサルタント】
そうなんですよね。最後まで立っている人が結局一番強い。これはどの業界でも同じです。続ける力がある人は、運も経験も自分の味方にしていく。途中で辞めてしまう人は、もう少しで流れが変わる瞬間を見逃してしまう。
そして確かに、女性は追い込まれたときの底力がすごいです。切り替えも早い。男性より現実的で、いま必要な行動をとれる。だから、環境が合ってさえいれば、必ず上がっていけます。
接客の世界にマニュアルがないのは、正解が人によって違うからです。だからこそ、自分の型を見つけた人は強い。彼女にも、焦らず自分の型をつくる時間だと伝えてあげていいと思います。
努力が報われない時期に必要なのは「見せ方」
結果が出ない時期ほど、周囲の人にどう映っているかが大切になる。努力が報われる人と報われない人の差は、実力よりも「伝わり方」にある。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
これもよく担当している女性に伝えているのですが、結果が出にくい時期をどのように「あの子は今結果は弱いけど仕事は頑張っているからこれから成長するから楽しみね」と思わせることができるかが重要だよと。
そうすると、人間関係なので、必ず忖度がある。あの子を活かしてあげたいとい力学が働くと思うんですね。この立ち回り方が上手な女性が実際にいるんですよ。 彼女も、そういうことに気がついてくれれば。
【販売接客専任コンサルタント】
それは本当に大事な視点です。結果が出ていなくても、頑張っている姿勢が見える人には、周りが自然と手を貸したくなります。店でもブランド販売でも同じで、上が「この子を育てよう」と思うのは、才能よりも感じの良さと継続している姿です。
見えないところで努力していると、誰かが必ず見ています。 彼女の場合も、結果より先に「応援される人」になることが近道かもしれません。数字はあとからついてきます。周りの人たちの空気を変える力のある人が、最終的に現場を動かしていくんです。
支える側の葛藤と、信じて待つ勇気
女性を支える立場にいると、手を出しすぎても放っておいても後悔が残る。本人が気づき成長するために、どの距離感で向き合うかが常に問われる。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
そうなんですよね。 彼女の、愛され力 が試される時期ということかもしれません。 ただ、こういう時期だからこそ、闇雲にアドバイスをするわけにもいかないと思ってますし、励ますのもやはりかなり違うと思いますし、正直こういう時期って、触れにくい時期だったりするんですよね。
また、指摘をするのも本当にデリケートで、難しく感じることが多いです。 あくまでも自分で、気づいていかないと、自分の中で改革って起こらないと思うんですよね。 自分もいつもこのへんで、もう何年も壁にぶつかっています。
【販売接客専任コンサルタント】
わかります。その壁は、見守る立場の人や教える立場の人ほど深く感じるものです。助けたいのに、手を出しすぎると本人の気づきを奪ってしまう。かといって放っておくと、沈んでいく可能性もある。その線引きが一番難しい。
僕も、スタッフ教育をしていて同じような場面を何度も経験しました。結局、本人が「自分の力で抜けた」と感じる瞬間がないと、根っこが育たないんです。だから、気づかせるために周囲ができるのは、環境を整えて、信じて待つことくらいです。 指摘の言葉ひとつでも、相手が自分で気づける余地を残すようにする。それが本当の支援だと思います。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
ただ、私が、あーだこーだ悩んでおきながら、彼女はケロッとしていることってありますからね。とりこし苦労ってよくあったりすんですよね。 まあ、それはそれでいいんですけどね。 私も職業柄つい、一緒になって考えてしまう。職業病というか悪い癖かもしれません。
気づかないフリをしながら放っておくことも時には必要かなと思ってます。
【販売接客専任コンサルタント】
それ、すごくわかります。こちらが勝手に深読みして、相手より先に疲れてしまうことありますよね。結局、当の本人は意外とタフで、もう次のことを考えていたりする。そういう時は、むしろこっちが学ばされます。
現場って、人を見ながら自分の癖も見える場所ですよね。考えすぎてしまうのも、真面目に向き合ってる証拠です。ただ、少し肩の力を抜くくらいでちょうどいいのかもしれません。彼女のペースを信じて、今は見守る時期だと思います。
成績を分けるのは、観察力と自己客観視
結果を出す人とそうでない人。その違いは小さな習慣や思考の積み重ねにある。多くのスタッフを育ててきた藤堂氏が、その核心を語る。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
最後に、 藤堂さんは、高級ブランド店のスタッフ育成に携わっていて、いろんなスタッフを見てきたそうですが、成績が良い女性と、そうでない女性の差って、なんでしたか?参考のため教えてもらえますか?
【販売接客専任コンサルタント】
一言でいえば、成績が良い女性は「自分を客観的に見られる人」ですね。感情に飲まれず、冷静に自分の立ち位置を確認できる。うまくいかない日があっても、自分を責めすぎず、かといって甘やかさない。そのバランス感覚が強いです。
逆に伸びない人は、感情の波に引っ張られる。忙しさやプレッシャーで視野が狭くなって、気づけば自分の不安を優先してしまうんです。
あともう一つ挙げるなら、売れる女性ほど「観察力」が鋭いです。お客様の服装や話し方、表情の変化をよく見ている。だから一言の重ね方が的確なんです。結局、数字を動かすのはテクニックより感じ取る力ですね。
【銀座エージェント女性担当マネージャー】
なるほど!やはり観察力ですよね。とても共感できます!
藤堂さん、今回はありがとうございました!
【販売接客専任コンサルタント】
こちらこそ、ありがとうございました。現場の話をここまで丁寧に共有してもらえたのは貴重でした。彼女のような人が踏ん張れるよう、少しでも支えになれたらうれしいです。
いかがでしたでしょうか?
銀座の高級クラブで活躍する女性の成長は、数字や結果だけでは語れません。支える側から見えるのは、挑戦を続ける姿勢と、信念を持って立ち続ける強さです。結果を焦らず、日々の積み重ねを大切にできる人こそ、この業界で本当に輝き続ける女性だと思います。