
なぜこの内容を書こうと思ったのか
今回この内容を書こうと思った理由は、銀座の高級クラブで働く女性を見ている中で、満足感が仕事への意欲を弱めているように見える場面が何度もあったからです。
これは、単純に怠けているとか、やる気がないという話ではありません。生活が落ち着いた。恋愛がうまくいっている。店から評価された。良い成績を出した。そうした出来事は本来、とても喜ばしいことです。ただ、その満足感によって「もっと上を取りに行く理由」が弱くなる女性がいます。もっと収入を増やしたい。もっと良い条件を取りたい。もっと特別な扱いを受けたい。そういう気持ちが、満足した瞬間から薄くなることがあるのです。
同棲している女性や、好きな男性を手に入れた女性、高い成績を出した直後の女性にも、その傾向を確認できることがあります。満足は、人を落ち着かせます。自信や余裕を与えることもあります。ですが同時に、達成という名のブレーキを自ら知らぬ間にかけていることがあります。この前編では、女性が満足したあとに、なぜ仕事の勢いを弱めてしまうことがあるのかを考えていきます。

満足した女性が仕事の手順を減らし始めるメカニズム
満足すること自体は、自然なことです。生活が落ち着いて安心感を得たり、恋愛がうまくいくこと、仕事で良い成績を出せば、それは収入が守られることに繋がりますし、先行きの見通しがつくことで、旅行を計画したくなるかもしれません。
ほしいものを買おうかなという前向きな気持ちになれるのはとても良いことです。とても喜ばしいことですね。
そんな中で、銀座のクラブで働いている女性の中には、【満足したあとに「それ以上の何かを取りに行くモチベーション」が低下する】ケースを見かけます。
今の生活が当面は安泰だ。
人間関係も良好。
店からも一定の評価を受けた。
そう思っているのかもしれません。すると、以前のように「もっと収入を増やしたい」「もっと良い条件を取りたい」「もっと特別視されたい」という気持ちというか意欲が薄くなるのです。
これは、単純にやる気がないという話ではない気がします。満足感が招く弊害です。つまり成功が引き起こしている罠なのです。収入、恋愛、店内評価、生活の安心感。そのどれが満たされるかは人それぞれですが、自分自身が【納得する】ことで、人は今の状態を手に入れたような感覚になります。
そして、達成という名のブレーキが自動でかかるのです。これは夜の接客業に限らず、さまざまな職業に共通して言えることではないでしょうか?このブレーキを壊してください。不要です。
「満足」が手を抜く理由にする人間心理。これで成長が止まる
満足している女性が、必ずしも仕事を軽く見ているわけではないはずです。満足という余裕は、精神状態を落ち着かせ人間性を高めることもあります。人によってはそれは誠実さとなって現れることもあるでしょう。「自信」を帯び始めたり、明るい雰囲気だったり。仕事でも良い影響に繋がるはずです。
たとえば、銀座のクラブでは、接客で焦ることはなくなるでしょう。無理な接客にならないはずですし、落ち着いた大人の魅力を感じさせることもありましょう。その一方で、本人が感じている「満足感」が、自分にどのように影響を与えているかに気づいていないことが多いと思います。
たとえば貴女は何か良いことがあれば、つい気づかないうちに「鼻歌」を歌っていることはありませんか?これを客観視して俯瞰できないのなら要注意かもしれません。そして「あ、私今機嫌がいいわ。やばいやばい」と自分がどのような状況下にあるのかに気づいた人は罠に陥ることはほぼないはずです。気づいていない人のほとんどは、本人の中で、昨日までと変わらない自分という感覚かもしれません。
もちろん仕事も普通に出勤している。いつものようにお客さんと話している。いつもと変わらない自分であると認識していれば、自分が前より雑になっていることに気づいていない人もいます。ここに、【満足という感覚】が、仕事や人間関係で、手を抜いてもいい理由にしたくなる人間心理があります。人は、現状満足していない時ほど自分を見直したりするものです。自分の思い描いているとおりにいかなかったり、うまくいっていないと感じるから悩んだりもします。収入が足りないと感じていれば、ときには働き方を考え直したりもするでしょう。評価に納得できない時は、不満をぶつけたり、自分の在り方を変えようとするかもしれません。扱われ方に不満がある時は、自分の中にも原因を探ろうとするかもしれません。
しかし、満足している感覚にある状態のときは、自分を見直す理由を持ちにくくなる人が大勢いると思います。今の自分で十分だと思っていたり…前と同じようにできていると思っていたり…周りからの評価も現状維持か、少なくとも向上していると思っていたり…こういう状態で思考が停滞している時期が多ければ多いほど、細かな【雑さ】を見逃しやすくなります。おそらくその点にフォーカスしなくなるのです。
銀座の高級クラブを見ていると、その小さな【雑さ】が周りの人たちへ伝わっていることがあります。満足したことで、自分を見直す目が鈍くなるからです。厳密に言えば、満足したことで、自分を見直す必要性をもてなくなるのです。


同棲生活に満たされると、夜の仕事への熱量が下がることがある
貴女のプライベートを指摘するつもりはありませんが、なにせあまりにも「同棲している女性が、停滞していること」が多いので特別に取り上げさせていただきます。同棲している女性の中には、彼との生活が整ったことで、夜の仕事でさらに収入を伸ばす必要性が弱まるのでしょうか。家に帰れば彼がいる。夕飯を一緒に食べる。休日の予定も二人で決める。生活費の見通しも立ちやすくなる。
そうなると、以前のように「もっと稼ぎたい」「もっと良い条件を取りたい」という気持ちが薄くなるのは自然なことなのかもしれません。つまり「貪欲さ(ハングリーさ)」が出ず、挙句の果てに覇気すらない女性も見かけることがあります。こういう傾向の人の多くが、同棲をしていました。もっと踏み込んで彼女たちに聞いてみると、結婚はするつもりはないとのこと。ではなぜ彼女たちは同棲をしているのでしょうか?
いや、同棲自体がいけないわけではありません。ですが、その数年後に別れていることを知ることもあります。でも、仮にそれが34歳であれば、その年齢から「銀座で頑張りたいです」と言ってくれても、「現実問題もう遅いのです」だから、こう言いたいのです。【無意味な同棲は即刻お辞めになるべきだと】これは、彼氏が悪いという話ではありません。
そして何度も言いますが同棲そのものが悪いという話でもありません。むしろ、生活が満たされていれば、夜の仕事で、さらなる上を目指す理由が弱くなるという話です。そして、恐るべきことに、「生活が満たされていれば」と書きましたが、これは何も収入が満たされているわけではないこともあります。「肉体関係が満たされていること」を生活が満たされていることに紐づけしている女性もいます。これは危ういことです。
貧困の中でも、2人でいれば幸せだというわけですから…もちろん、そんなの2人の勝手ですけどね。
好きな男性を手に入れたあとに、自分磨きを止める女性がいる
好きな男性と付き合えたことで、自分を磨くことを減速してしまう女性がいます。減速する理由はさまざまです。ある女性は「オレがいるんだから他の男に色目を使うな」と言われたと言っていました。
交際前は、もっと綺麗に見られたい、もっと魅力的に思われたい、などの気持ちが強く働くというのはあるかもしれません。美容、服装、会話、立ち居振る舞いにも、その緊張感が出るのは自然なことなのではないでしょうか?ところが、好きな男性と付き合えたあと、その緊張感が薄くなるというのはありそうです。
本人の中では、一つの大きな目的を達成した感覚があるのかもしれません。これで自分磨きを止める女性はいます。それは単なる怠けではなく、恋愛で満たされたことで、「さらに魅力を上げる理由」を見失っているようにも見えます。


高い成績を出したあとに力が抜け不調が長引くメカニズム
高い成績を出したあとに、仕事への緊張感が抜ける女性がいます。先月の数字が良かった。太いお客さんが来た。同伴が続いた。店から褒められた。このような結果を出せたあと、本人の中で一つの山を越えたような感覚になることはありませんか?これは、単純な手抜きとは少し違います。高い成績を出した直後は、達成感が強く残るのは自然なことです。
前月の数字がある。店からも評価された。お客さんも来てくれた。その安心感があると、次の数字を作る必要性が弱くなる…。
しかし、銀座の高級クラブでは、先月の成績は先月のものであり、今月はまた新たに成績をつくる必要があります。これはどの職種も同様のことではないでしょうか。一度良い成績を出した女性ほど、前月の自分に助けられているような気分になることがあります。けれど、その気分が長く続くと、不調が訪れるかもしれません。
このプロセスをベテラン女性は経験してきています。彼女たちも、自己満足によって、仕事への意欲を低下させたことで、成績を大きく下げた経験があるのです。つまり止まったら落ちることを知っているわけです。結果を出したことで、次の結果を作る意欲を失いやすくなる「人間心理」を体験の中で学んできたのです。